5月11日(日)
先日、国立演芸場で受付を手伝っていたら、 お客様から声をかけられた。 「田辺凌鶴さんですよね」 「ええ、そうですけど」 「以前、日本橋亭で、犬の話を聴いたんですけど、 その後、○○駅で声をかけられて」 とある駅で、電車が遅れていて、 プラットホームにいた若い駅員さんが お急ぎの男性から、 「特急は、何時にくるんだよ、え?」 「さっきの各駅停車に乗ったほうが 早かったんじゃないのかよ」 と、毒づかれていた。 情報が来ないだろう中で、 お客さんに対応するのは大変だな〜 と、感じた。その毒づいた男性よりも前に、 どの電車に乗るのが一番早いか その駅員さんに訊いていたので、 電車に乗り際、 「お兄さん、いろいろ教えてくれてありがとう」 と声をかけた。 国立演芸場のお客さんは、 なんとその駅員さんだったのだ。 その日のことを覚えてくれたのだそうだ。 本当は、 「ああいう変な人もいるけど、落ち込まないようにね、 遅れたのはあなたのせいじゃない」 って言いたかったんだけど。 「お兄さん、いろいろ教えてくれてありがとう」 とだけしか言えなかった。 終演後、声をかけた。 「今度また私の会にも来て下さい」 別れてから、ふと思った。 駅には、ほろりとする話がたくさんあるだろう。 講談のネタになるような、 何かいい話はありませんか? って聴けば良かった。
by ryoukakunokai
| 2008-05-11 17:28
| 凌鶴日記
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