9月11日(木)
NHKにチャンネルを合わせていると、 記者会見の模様が。 総裁選の立候補者なのだそうだ。 7人じゃなかったのか。 2人はもう「投げだし」たのか。 キャンディーズ好きの前防衛大臣は、 給油活動に関し、憲法に反していても 日本の国益のためには必要であるような ニュアンスに聞こえる発言をしたように感じた。 憲法は守るのは大前提でないと不味いのでは。 また、明日は9月11日で、 24人の日本人が犠牲になったことを忘れてはいけない、 と言った。 しかし、大量破壊兵器が見つからなかったことだって 忘れてはいけないはずだ。 長期化している「テロとの戦い」。 戦争は戦争しか生まないという意見もあるし、 違った形で国際貢献できることはある、 という人だっている。 そういう意見にも耳を傾けて様々な方策を練る、 というようなタイプではないということはよくわかった。 歌人を祖母に持つ候補者は、 風邪をひいたかのように、声がかれていて、 気の毒に感じた。 総裁選レースさえ持続できるか、 まして総理大臣になったら、激務なのだ。 大丈夫だろうかと心配になった。 無理はしないでほしい。 「君、死にたもうなかれ」だ。 それに2代続けて短命だったのだ。 また、ということになると、 自民党に計り知れない打撃となるだろう。 都知事を父に持つ候補者は、 会見中、先輩を立てるケースが目立ち、 候補者に見えなかった。 進行役、あるいは4人の秘書を演じているようにしか見えなかった。 石原軍団はうまく使えても、 ひとくせもふたくせもある議員を使える総理になれるか そういうイメージがわかない。 マンガに造詣の深い候補者は、 記者の質問に対し、何度も、 「~っていう意味のご質問ですか?」 訊き返すケースが目立ち、 気になった。 今回の記者会見だけで見れば、 他の四人を圧倒していたのは、 あきらかに元防衛相だろう。 元キャスターだけあって、 比喩はうまいし、わかりやすい表現で、 はっきりとした言葉使い。 堂々とした態度は非常に好印象だったのではないか。 もしこの人が総理になれば、 初の女性総理ということになり、 国内のみならず世界の注目を浴びるかもしれない。 なんてことを会見を見ながら空想してしまった。 世界では、女性のトップは決して珍しくないが、 なにしろアメリカ女性大統領の誕生が、かなわなかっただけに、 少なくともアメリカは取り上げるはずだ。 自民党の支持率を回復させて衆院選で戦うには、 自分ではだめだと「客観的に」判断した福田さん。 その時は、漫画に造詣の深い人の顔が浮かんだはずだ。 でも、こと支持率を回復させるという点だけでいえば、 元キャスターに軍配は上がるのではないか。 今後、安倍、福田両氏を総裁に投票した方たちが、 投票するのだろうから、どうなるか不明だが、 私が、選挙参謀なら、苦戦させた上で、 初の女性候補者を誕生させるシナリオを書くだろう。 決選投票で逆転勝ちだったら、さらに盛り上がるだろう。 それにしても、政治記者のおそまつなこと。 なんだあの質問。 「他の候補者と比べてアピールできる点を挙げてほしい」 なんて就職の面接じゃあるまいし、 福田さんをムッとさせた、広島の記者は今回いなかったのか。 これからどうするか、ではなく、 二代続けて辞任者を出したことをどう反省し、総括しているか、 をぶつけるべきではないのか。 拉致はどうする、年金問題、高齢者医療制度・・・ こういう質問によって、 衆院選挙のための総裁選挙であって、 それまでのつなぎ総理でしかないということを あばいてもらいたかった。 「自民党ではない、いまや辞任党である、と私は思っている」 と私なら、まず言いたいところだ。 そして、前防衛相の言葉を借り、 「9月1日は福田さんが、そして 昨年9月12日は安倍さんが辞任を表明した日であることを 我々は忘れてはならない。 そして多くの国民があきれ返ったということを忘れてはならない」 と続け、 「これを今NHKをご覧になっている皆様にまず言いたい」 そしてこう続けてほしかった。 「前回、前々回の総裁選で、みなさんは誰に投票したのか、 それを伺いたい」 NHKは特定の企業を応援するような報道しない。 でも今回の総裁選挙は、当選者が総理になるだけに、 報道せざるを得ない。 各局そういうジレンマを持っているはずだ。 候補者の前に置かれたペットボトルのラベルは、 はがされていたにもかかわらず、 後ろの壁には、大きく「自民党」と書かれていた。 これが、今の現状を見事にあらわしているような気がした。
by ryoukakunokai
| 2008-09-11 07:45
| 凌鶴日記
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