10月31日(金)
東中野ポレポレ座で、 映画『フツーの仕事がしたい』(土屋トカチ監督)を見る。 セメントをトラックで運ぶ運送会社で働く青年を追った、 ドキュメンタリー映画だ。 歩合制で、残業代がつかない。 そして会社が赤字だからという理由で、 何の説明もなしに給料が減ってくる。 ユニオンに入ろうとすると、 会社ぐるみで脱退工作。 暴力団まがいの人間が自宅まで押し掛ける。 組合に入らないように、 って、いつの話だよと思ったら、 2006年だという。 まだ2年前のことだ。 昔の問題なのではない。 現在の問題なのだ。 これから増えてくるのかもしれない。 ワーキングプアーは、非正規雇用、日雇い派遣の問題ではないかと 多くの人が漠然と思っているかもしれない。 しかし、正規雇用社員も、ボーっとしていると、 いつワーキングプアーに陥ってしまうかわからないのだ。 主人公の青年は36歳。 忙しい月は、1か月ほとんど家に帰れないこともあり、 ついに小腸に穴が開いて入院。 すごい話だ。 目をそむけずに追っている。 暴力団まがいの怖い人たちに囲まれて、 監督も相当怖い思いをしたそうだ。 最後はちょっといい話に仕上がっていて、 ホロっときた。 久しぶりに、力のある映画を見た。 18時40分の回の後、監督による挨拶があった。 その後、ご挨拶させていただいた。 講釈師であることを申し上げたら、 何と、すでに先輩の香織先生が初日に見に来られたそうだ。 東中野での上映は本日が最終のようだが、 これから全国を回るそうだ。 東京に帰ってきたらもう一度見たい。 土屋トカチ監督。 これから注目していきたい。
by ryoukakunokai
| 2008-10-31 23:34
| 凌鶴日記
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